北斗の拳トキについて考察! トキの闘いや生い立ちに注目!! 最後、トキはどうなった!?

キャラクター

圧倒的な力を見せるラオウ、哀しみを背負いながら歩みを続けるケンシロウ。卑怯な性格のジャギ

北斗の兄弟』。

その兄弟の中にはもう一人、聖人のような男がいます。その名は『トキ』。

本来ならば彼が北斗神拳の伝承者になるべきはずの男だった

と、ケンシロウが言うほどの実力を持つトキですが、彼はそれだけではありません。

自身を犠牲にしてでもケンシロウを助けたり、残りの人生を人々のために生きようとしたりと、まるで聖人のような男なのです。

この記事ではそんなトキについて触れていきたいと思います。

読み終わった時には、トキの生き方に感化されるかも!?

トキの基本情報

・一覧表、流派

ここではトキの簡単な基本情報についてみていきたいと思います。

  • 名前:トキ
  • 身長:188cm
  • 体重:95kg
  • スリーサイズ:バスト125cm/ウエスト87cm/ヒップ103cm
  • 実兄弟:カイオウ、ラオウ、サヤカ
  • 義理兄弟:(ラオウ)、ジャキ、ケンシロウ
  • 思い人:ユリア
  • 流派:北斗神拳
  • 出身国:修羅の国

《流派》

流派は『北斗神拳』。実の兄弟のラオウと共に、第64代伝承者リュウケンの養子に。

リュウケンの元にはトキを含め4人の養子がいました。

  • 長兄 ラオウ
  • 次兄 トキ
  • 三男 ジャギ
  • 末男 ケンシロウ

『北斗神拳』は一子相伝の暗殺拳。北斗神拳を伝承したのはケンシロウです。

ラオウやジャキは、ケンシロウが伝承者になったことに納得していませんでしたが、トキは

特に反対していた様子はありませんでした。

ケンシロウとラオウが対峙した時に、ケンシロウに”今はまだ闘うときではない”と言い切ったトキは

北斗神拳の戦いに二対一の戦いはない ……… おまえは北斗神拳の正統の伝承者であることを忘れてはならぬ!!」 (漫画『北斗の拳』<究極版>6巻70話)

と、ケンシロウが伝承者であることをしっかりと受け入れています。

ケンシロウが伝承者になったことに納得しているトキ。しかし実際は”死の病”にかかっていなければ、トキが伝承者になっていたようです。

それはケンシロウのこんな言葉からわかりました。

トキ……本来ならかれが北斗神拳の伝承者になるべきはずの男だった…

(漫画『北斗の拳』<究極版>4巻53話)

技の切れ、流れ、速さー心技体―どれをとっても非のうちどころなく、あのジャキも認めていたようです。

(感想)

作中でトキの人間性や技などを見ると、個人的には”出来た人間”という印象です。

しかしトキが『北斗神拳伝承者』だったら…と想像すると、それは違うのではないかと思いました。

というのも、『北斗神拳』は『暗殺拳』で、”闘いの中で奥義を見出し、常に進化を続ける拳”です。

個人的にですが、トキは秘孔を使って人々を助ける印象が強く、”闘い”や”悪といった激しい中に身を置くトキが想像できないのです。

なので、わたしはトキが例え人格者で、一番の適任者だったとしても、『北斗神拳』の伝承者はやはりケンシロウがピッタリだと思いました。

《トキの好きな人》

トキに好きな人がいることがわかったのは、マミヤとの会話の中でした。

ケンシロウとレイが食料や車を探しに行き、マミヤとトキが待っている時にトキが

それにしてもあなたは ユリアによく似ている」言います。

ふと気になったマミヤが「どんな人? ユリアさんて人は」と聞くとトキは

おれがこの世で ただひとり愛した女性だ」と言いました。

そして「フフ…愛するがゆえに 見守る愛もある…」と懐かしむ顔をします。

ラオウが強引な愛情表現だとするならば、トキは柔らかい愛情表現と言えるでしょう。

(漫画『北斗の拳』<究極版>5巻61話)

(感想) 

ラオウみたいに強引な愛情表現は、よほど強さに自信がある者にしか出来ないと思います。

けれど、”見守る愛”というのはそれ以上の強さを持っていなければとても無理。

相手に気付かれたり、思いを告げることなく思い続ける、これは余程の心の強さを持っていなければ、到底できることではありません。

トキから強く本物の”愛”を感じました。

《トキが”死の病”にかかった理由》

なぜトキが”死の病”にかかったのか、それは核戦争によるものでした。

核の脅威が迫る中、ケンシロウとユリア、トキは、シェルターへと急ぎます。しかし、たどり着いたシェルターでは、ひとり・どう詰めてもふたりしか入ることが出来ない状態でした。

戸惑うケンシロウ、ユリア、トキ。すると突如トキがケンシロウとユリアをシェルターへと

押し込み扉を閉めます。

開けようとするケンシロウ。しかし、シェルターの中にはたくさんの子供の姿があり、迫りくる核の脅威からケンシロウは扉開けることは出来ませんでした。

そして2週間後、シェルターから出たケンシロウたちが目にしたのは、死の灰を浴び横たわっていたトキの姿でした。

(漫画『北斗の拳』<究極版>4巻53話)

(感想) 

あと二人しか入れないシェルターにケンシロウとユリアを入れ、自らが犠牲になったトキ

トキは、このことから伝承者の道を断念したのです。伝承者になれる実力もそうですが、誰かのために自分を犠牲に出来る精神を持つトキだからこそ、ケンシロウに”本来なら伝承者に…”と言われるほどの男なのだなと、思いました。

ちなみに、伝承者の道を断たれたトキは、「おれはこの先 人の命を助ける人間として生きる」と発言します。

トキ…トキのようなこんな人格者、そうはいません。トキになる!とは言えませんが、トキのように”人のため”と思えるような人間になりたい、と思いました。

トキの兄弟

ここではトキの兄弟についてみていきましょう!

トキには『北斗神拳』としての兄弟と、『実の兄弟』がいます。

義理兄弟には

  • ケンシロウ
  • ジャギ
  • (ラオウ)

実の兄弟

  • カイオウ
  • ラオウ
  • サヤカ

《義理兄弟・実の兄弟》

義理兄弟とは、『北斗神拳』を教わるためにリュウケンの養子となって共に修行をしてきた、ケンシロウ、ジャギのことです。

ラオウとは本当の兄弟であり、共にリュウケンの養子になりました。

トキラオウケンシロウは『修羅の国』の出身。

幼い頃、故郷『修羅の国』では強力な軍事国家に侵略され絶滅寸前だったため、北斗琉拳の師ジュウケイ北斗神拳の伝承者リュウケンの元へトキたちを送ったのです。

作中でラオウとトキはリュウケンの元へ行く前、別のところに住んでいたと思われますが、育ててくれた両親が亡くなり、リュウケンが養子に迎えに来ました。

リュウケンはラオウとトキを崖の下へと落とし、「はい上がってきたほうを養子としよう!!」と言いますが、ラオウがトキを抱えて上がってきたため二人ともリュウケンの養子になります。

そして生まれ故郷『修羅の国』には実のカイオウとカイオウのサヤカがいます。

ラオウやトキにとって実の兄弟

サヤカはラオウやトキにとって妹か姉かは不明ですが、カイオウはラオウやトキの兄になります。

作中の回想シーンでラオウとカイオウの対面するシーンはありますが、トキがカイオウやサヤカと顔を合わせるシーンはありません。

(感想)

実は本当の兄弟で、共に養子に入ったラオウは一番側にいた人物で、トキにとってはかけがえのない存在だったんですね。

とても複雑な関係で繋がっている『北斗神拳』。

そんな中でトキとラオウの繋がりは行く道が変わっても胸の奥底ではしっかりと存在し、また、血の繋がりがない北斗の兄弟ケンシロウとは血を超えた絆があったトキ。

ひょっとしたら、作品の中でトキが一番『兄弟愛』に触れていたのかもしれませんね。

トキの強さは!? 『柔の拳』に『剛の拳』も!?

北斗神拳』の使い手として誰もが認める実力を持っていたトキ。そんな彼の強さや技について調査していきたいと思います。

最初に、トキが闘った (倒した・手を合わせたのも含む)相手をみていきましょう。

【状況】【相手】【備考】
カサンドラにて拳王の部下二名『北斗有情拳』により二名とも死亡
先を急いでいる時に…烈闘破銅棍を使う男(拳王軍)トキに腕を曲げられ二度と使えないようになる
ラオウラオウケンシロウに「見るのも闘いだ」と言い、ラオウと闘う
ケンシロウのために…サウザーの部下100人以上サウザーの元へ向かうケンシロウの為に立ちはだかる敵を倒す
強き者を追い求め…ケンシロウラオウと闘おうとするトキを止めるケンシロウ。トキは「ならばその目で見てみろ」と言い勝負に。
ラオウと最後の闘いラオウ「一度拳法をめざした男の本能が動いた」と言い、ラオウと闘う
あえて魔狼の悪名を被ったリュウガリュウガケンシロウの悲しみを怒りに変えるためにトキに手をかける

1.【カサンドラにて】(漫画『北斗の拳』<究極版>5巻59、60話)

トキは死の灰を浴びて体が病弱になり旅を続けることが出来ないため、あえて収容所カサンドラで捕らわれの身となってケンシロウが来るのを待っていました。

ケンシロウとトキを会わせないために(拳王の命令)トキを連れて行こうとしたラオウの部下でしたが、ケンシロウはもうすぐそこまで来ていました。

そこで部下たちはケンシロウとトキを会わせないようにトキを殺そうとしますが、トキの『北斗有情拳』によって死んでしまします。

この拳は”死ぬ間際天国を感じる”ようで、この部下たちも「いい気持ちだ~」と言いながら体が破裂しました。

2.【先を急いでいる時に…】(漫画『北斗の拳』<究極版>6巻68話)

ラオウとケンシロウの元へと急いでいたトキとマミヤ。トキを足止めするために烈闘破鋼棍を使う男が現れました。

この男、「拳王様に見込まれた」と豪語していましたが、トキに「半人前の技ではおれは倒せんぞ」「やめておけ」と言われてしまします。

それでも意気込むこの男にトキは半ば呆れたように、「ふー しかたあるまい かかってくるがいい」と言われてしましました。(笑)

そして、トキの『柔の拳』によって男の左腕は、右腕を抱えるように背中側へと曲がり、右腕は顔を覆うように頭の後ろ側に向けて曲がってしまいます。

3.【ラオウ】(漫画『北斗の拳』<究極版>6巻70話)

村に拳王の親衛隊がと聞き、ケンシロウたちより先に村に戻ったレイ。レイがラオウの部下ガロンを倒すとそこにラオウが現れました。

レイはラオウに挑むも、秘孔を突かれ敗れてしまいます。

そこへケンシロウが着き、今度はラオウとケンシロウが闘い始めました。ラオウに押されるケンシロウ。この闘いを必死に止めるレイ。

ラオウは言います。「フフ…きさまはまだおのれの拳の質をしらん! おれが恐れたのは唯一! トキの拳だけだ!!」 (漫画『北斗の拳』<究極版>6巻68話)

そこへトキが到着し、トキは「さがっていろケンシロウ みることもまた戦いだ」と言うとケンシロウの身体の秘孔を突き、トキの声がかかるまで動けなくしてしまいました。

ラオウとトキの闘いが始まります。激流のような闘気を纏うラオウの剛の拳』と、静水で闘気を飲みこむような柔の拳』。

正反対の動きの二人の拳

ラオウは戦法を変えました。地に着地した時にトキの足を踏み、その上から剣を刺してトキの動きを封じたのです。病のトキ流血に耐えられません

そこへマミヤがラオウに向けてボウガンを放ちました。ボウガンの矢を跳ね返そうとするラオウ。その状況に泣き叫ぶリンの声が突如ケンシロウの身体を動かし、今度はケンシロウとラオウの闘いになります。

この時、足に刺さった剣を抜かれたトキは地面に横たわりました。

4.【ケンシロウのために…】(漫画『北斗の拳』<究極版>7巻92話)

聖帝サウザーが子供を人質に取って、シュウに『聖帝十字陵』最後の聖碑を積ませます。

ケンシロウはシュウの”魂の叫び”を感じ取り、シュウの元へと急ぎました。

その頃離れた場所では、ラオウが部下からの報告でケンシロウが聖帝十字陵に向かったことを知ります。同時にトキが現れ、「われわれもこれから聖帝十字陵へ向かおう」と言い、二人は動き出しました。

途中、サウザーの軍に会いました。その数はざっと100人。トキは「ラオウよ ケンシロウのために道を開いておくぞ」と言うと、『北斗有情断迅拳』で次々に敵を倒していきます。

これにはラオウも「病は進んでも拳は寸分の衰えもみせぬ!! 恐ろしい男よ!!」と言葉を残しました。

 

5.【強き者を追い求め…】(漫画『北斗の拳』<究極版>8巻99話)

死期が近いと悟ったトキ。”ならば一人の拳としてこの生をまっとうしたい”と、ラオウと闘うことを決意します。

本当は”病に苦しむ人たちとともに一生を終えたかった”と言うトキ。ではなぜ?と聞くケンシロウにトキは、「…男…… 一度拳法をめざした男の本能が動いた!」と言い、続けて、「それにも増してわたしには逃れえぬ宿命が…」と言いました。

その時ラオウがコウリュウを手にかけたとの知らせが入ります。血を吐きながらも先を急ごうとするトキ。その姿を見たケンシロウはトキの前に立ちはだかりました。

病んだ体では復活したラオウを倒せぬというのか”というトキをケンシロウは黙って見つめます。

よかろう その目で確かめてみるがいい!」と言うとトキは構えました。そしてケンシロウも構えます。

北斗天帰掌

もしあやまって相手の拳に倒れようとも相手を恨まず 悔いを残さず天に帰るという誓いの儀礼”

トキ・・・”一度闘ってみたかった相手 北斗神拳伝承者の拳存分に味わおう

ケンシロウ・・・“おれが魅かれ追い続けた北斗一八〇〇年の歴史の中でもっとも華麗な技を持つ男

二人は同時に踏み込みます。勝負は相打ち!

ケンシロウは「病におかされていなければトキ…」と言葉を残しました。

6.【ラオウと最後の闘い】(漫画『北斗の拳』<究極版>8巻101話~104話)

トキにはもう一つラオウと闘う理由がありました。それは幼き頃にラオウが言ったこと、”いいかトキ もしおれが道を誤ったときは おまえの手でおれの拳を封じてくれ!!

天を握るという野望を持ったラオウが道場を去る時、トキが”その拳を封じなければならない”と言うとラオウは、「この拳を封じるのはおまえだ!」と言い放ちました。

二人の闘いが始まります。

剛の拳』のラオウと『柔の拳』のトキ。勝負はラオウに勝機があるように思われた時! トキがラオウの拳を受け止めました。

トキが『剛の拳』を使ったのです。幼き頃からラオウを目指していたトキ。トキの中に流れるラオウと同じ血が『剛の拳』を会得させたとトキは言いました。

『剛の拳』を使うトキとラオウの闘いはこれまで以上に激しいものとなり、トキに秘孔を突かれたラオウは血を吐き地に膝をつけるほど。

そしてトキがラオウにトドメを刺そうとした時でした。トキがラオウの胸を突きますがラオウは黙ってトキの腕を掴みました。「病んでさえいなければ…」ラオウが呟きました…。

トキは逆の手で再びラオウを突こうとします。ラオウはその腕も掴み涙を流しました

き…きかぬ きかぬのだ!!

病をえず柔の拳ならば おれに勝てたかもしれぬものを!!

そう言うとラオウはトキにこの勝負で最大の攻撃をしました。

吹き飛んだトキはそれでもラオウに向かっていこうとします。しかしラオウはトキが剛拳を得た秘密を見抜いていました。

トキの太ももには、”一瞬のみの剛力を得ることができる”『刹活孔』を突いた跡があったのです。

病のトキにラオウはトドメを刺すことはしませんでした。そして、この勝負は静かに幕が下りました。

7.【あえて魔狼の悪名を被ったリュウガ】(漫画『北斗の拳<究極版>8巻108話』)

ラオウに仕えていたリュウガですが、時代がケンシロウ、ラオウのどちらを求めているのかその目で見定めるため、ケンシロウとの闘いを望みました。

ケンシロウの力を最大限に引き出したいリュウガ。罪のない村人やトキに手をかけることで、ケンシロウに真の哀しみを負わせて怒りに変えようとします。

たくさんの村人を殺しトキの前に現れたリュウガは、トキの胸目掛けて矢を放ちました。病で矢を避けることも出来ないトキ。

トキはそのまま何もできずにリュウガの技を一方的に受け、「その全身に浴びた返り血が…おまえの涙にみえる!!」とトキが言うと、

リュウガは「やつはまだ真の悲しみを知らぬ おまえが死ねばケンシロウが…時代が動く

と答えました。

そしてトキは「ならば殺すがよい この定められた男の命が次の時代の礎となるならば本望」と、リュウガにトドメを刺されました。

(感想)

こうしてトキの闘い方をまとめて見てみると、『』という字がピッタリなような気がします。

激流を制するのは静水” トキの拳は静水が流れるような『柔の拳』。『剛の拳』のラオウの攻撃を静かに受け流すシーンが印象に残りました。

また、敵を倒す時も『北斗有情拳』など相手を思いやった技が多く、”静かに敵を倒す”という感じで、ラオウとは何もかも違うようにも見えます。

しかし! すべてを懸けて挑んだラオウとの闘いでトキが『剛の拳』を使ったのにはビックリでした。

ラオウのすべてを目指していたというトキ。けれどその『剛の拳』は”刹活孔”を突いて得たものだとラオウは見破っていて涙を流しました。

このシーンは個人的に『北斗の拳』の中でも三本の指に入るぐらい好きなシーンです。

トキとラオウは実の兄弟。このシーンが一番トキとラオウの本心が表れている、そんな気がしました。

最後、トキはどうなったの!?

リュウガに一方的に倒されたトキ。トキはそのまま息絶えてしまったのでしょうか。トキの最後についてみていきたいと思います。

上記でも述べましたが、トキはリュウガの攻撃により倒されてしましました。

そのまま息絶えたのか・・・いいえ、違います。実は続きがあるのです。

リュウガに倒されたトキ。そこへケンシロウが駆け付けました。リュウガの元へ着いたケンシロウが目にしたのは、床についたトキの血とトキが頭に付けていたアクセサリー

やつはくたばった!!」と言うリュウガに、ケンシロウの怒りは爆発します。

リュウガの技を避けながら、ケンシロウは着実にリュウガを追い詰めていきました。そしてトドメを刺そうとした時です。

よろめきながらトキが現れ、「そこまでだケンシロウ … とどめをさすことはない その男はすでに自分で自分にとどめをさしている!!」と闘いを止めに入りました。

リュウガは村人やトキを襲う前に、自らの腹を割っていたのです。

リュウガのことを話し、これからの時代をケンシロウに託すと、「リュウガよ行こう! 乱世に生き殉じた男たちのもとへ」と言い、リュウガを抱えトキも目を瞑り人生の幕を下ろしました。

そう、トキはリュウガにやられた場では命を落としていなかったのです。リュウガはケンシロウの怒りを引き出すために、トキを殺したと見せかけていたんですね。

ですが、リュウガにやられたことでトキの寿命が縮んだことも事実。そしてこれがきっかけでトキは死んでしまいました。

(漫画『北斗の拳』<究極版>9巻109話)

(感想)

久し振りに『北斗の拳』を読んだりすると、他のキャラの最後とかはけっこう覚えているのに、トキだけがいつも曖昧になっていました。

それは何故か判明。トキはやられてもその場で命を落とすことはなく、ラオウにしてもリュウガにしても”その後“があったから曖昧になってしまったんだと気が付きました。(苦笑)

リュウガにやられたことがキッカケだったとは思いますが、笑顔でケンシロウを見守ると言って亡くなったトキは、ある意味人生を全うしたのではないかと思いました。

トキの名言

素晴らしい人格者のトキ。彼はたくさんの名言を残しました。

紹介しきれない程ある中から少しだけご紹介したいと思います。

・『愛するがゆえに見守る愛もある…』

(漫画『北斗の拳』<究極版>5巻62話)

このセリフは、マミヤと二人でいる時にトキが昔話をし、ユリアのことを思い出しながら言ったセリフです。

ラオウケンシロウシンが表立ってユリアに感情を出す中、トキは誰にも言うことなく静かにユリアを思っていました。

このセリフからトキの性格が見えてくるような気がします。見守る愛を選んだトキの強さを感じました。

・『ケンシロウの道をはばむ者は この北斗の長兄と次兄が許さぬ!!』

(漫画『北斗の拳』<究極版>7巻93話)

ケンシロウがサウザーと闘おうとした時に、サウザーの部下に対してトキが言ったセリフです。

個人的には凄く気に入っています。トキとケンシロウは仲が良いですが、図的には『北斗神拳対サウザー』という感じで、ラオウも『北斗の兄弟』としてこの場にいることが何だかくすぐったい感じがして好きなのです。(笑)

また、このセリフもトキだからこそ言えるセリフではないでしょうか。ラオウはまず言わないでしょうし、ケンシロウも言いそうにありません。

まさに三人の形が言葉に表れている、そんな気がしました。

・『命は投げすてるものではない!!』

(漫画『北斗の拳』<究極版>6巻68話)

レイがラオウにやられ、駆け付けたケンシロウがラオウと闘い始めた時でした。少し遅れてトキが到着し言ったセリフです。

トキは”非情の血によって生まれる闘気”がケンシロウにはないとし、よってラオウに勝つことは出来ないと言いました。そして、

さがっていろケンシロウ みることもまた戦いだ

わたしの拳 わたしの闘い方はいずれ必ずおまえの役に立つ時がくるだろう

トキはケンシロウの秘孔新膻中を突き、トキの声がかからない限り動けないようにして自身がラオウと闘います。

これまた”トキらしい”な、と思いました。荒くれ者や力に絶対的な自信を持っている者が多い中、至って冷静で自身のためだけに動かないトキは、本当にお手本にしたい人物だと思いました。

【まとめ】

トキは周りから認められるほどの実力を持っていたにもかかわらず、病により拳士としての道から遠ざかりました。

その病とは、ケンシロウとユリアを救うため自ら犠牲になり、核による”死の灰”を浴びたことによるものでした。

実力、人格共に申し分ないトキ。もしトキが『北斗神拳』を伝承していたらどんな『北斗の拳』の世界はどんな感じになっていたのでしょうか。

想像しかできませんが、少し気になりますね。(笑) 

トキは、『北斗の拳』の中でも特に優しさに触れることができる、そんなキャラの一人だと思いました。

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