誰かのために~全力で行動する男がいます。
その男は過去、ケンシロウに『光』を見て、自身の光を消し、それからは『盲目の闘将』として、未来ある子供たちを守るために闘い続けていました。
その男の名は・・・シュウ。
幼い頃にケンシロウと会ったシュウは、時が経ち北斗伝承者となったケンシロウが現れるのを待っていました。そして再び顔を合わせた二人の先にあるものとは・・・!?
そして南斗聖拳の中では異色の流派、『南斗白鷺拳』にはどんな技があるのでしょうか。
この記事では、シュウが盲目の理由や、息子シバの存在、技などを調査していきたいと思います。
それではみていきましょう!!
シュウの基本情報
ここではシュウの基本情報についてみていきたいと思います。
名前 | シュウ |
身長 | 180cm |
体重 | 90kg |
スリーサイズ | 胸囲120cm/ウエスト89cm/ヒップ100cm |
流派 | 南斗六聖拳の一人 『南斗白鷺拳』の伝承者 |
宿星 | 未来への希望に生きる宿命『仁星』の男 |
《容姿・人間性》
シュウは、南斗聖拳最強と呼ばれるサウザーが「自分と互角に戦える男」と言うほどの実力者。聖帝を名乗る独裁者のサウザーに対して、シュウは平和を望む反帝部隊を組織して対抗。
シュウは、ケンシロウが幼い頃に自ら目を潰したため、額から頬にかけて筋状の傷跡が左右三本にあります。
南斗聖拳の一人で『南斗白鷺拳』の伝承者。変幻自在の足技を主体としています。手刀による斬撃や突きが多い南斗聖拳の中では異色の流派。
『仁星』の男で、己を犠牲に民のために闘います。
ケンシロウに大きな影響を与えた人物で、ケンシロウが生きていられたのもシュウがいたからと言っても過言ではありません。
《息子シバ》
シュウには一人息子がいます。名前はシバ。ケンシロウはサウザーとの最初の闘いで深手を負わされ捕らわれてしまいました。その時、世話係の少年に扮し、単独でケンシロウを助け出したのがシバでした。ですが、自爆してしまいます。
その理由が…
小さな体でケンシロウを背負い、何度も転び引きずりながら脱出。その際、「なぜおれを…」と言うケンシロウに対し、シバは「わたしは父から ずっと聞かされていました 聖帝サウザーを倒せるのはこの世でただひとり ケンシロウという男であることを!!」と答え…
また、ケンシロウが「傷ついたおれと一緒では やつらからは逃げきれんぞ」と言えば、シバは「でもあなたが助かるのであれば後悔はしません」と、はっきりと言いました。
二人に追手が迫ってくると、シバは”自分がおとりになる”と言い、体に巻いたダイナマイトを見せます。「さらばです!」 止めるケンシロウを振り返ることなく、敵の方に向かって行き…一度、ケンシロウが隠れている岩場の方を向くとニコっと笑いました。そしてダイナマイトに火をつけ、敵諸共吹き飛んでしまいました。
後にケンシロウが、一人佇んでいたシュウに「………すまぬ…おれには言葉がみつからぬ」と声を掛けると、シュウは微笑みながら、「ほめてやってください わたしも今わが息子シバをほめてやっていたところです …―… シバにも仁星の血が流れていた…わたしはシバを誇りに思っているのです!!」と答えました。
(感想) 小さな体で、大きな心を持っていたシバ。まさに”仁星の血”ですね。しかし、子供なのにこの血は少し酷のような気がしました。きっと心の底ではシュウも複雑な心境だったのではないかと思ってしまいます。それとも”仁星の血”として、こういう宿命は避けられないことを受け入れて生きているのでしょうか。シュウの微笑みが真相を見せないなと思いました。
ケンシロウは幼い頃にシュウの目と引き換えに命を救われ、今度はシュウの息子、シバに命を救われます。シュウとシバの血はケンシロウに流れている、そう思えてなりません。
シュウのかっこいい生き様!! 盲目の理由とは!?
『盲目の闘将』と呼ばれているシュウ。その名のとおり、シュウは目が見せません。しかし、それは生まれつきではなく、自ら潰したためでした。その理由をみていきましょう。
《シュウが目を潰した理由》
シュウが盲目になった理由、それはケンシロウが幼い頃のこと。
ラオウやサウザーが見ている中、ケンシロウが北斗と南斗の他流試合で9人目の相手をしている時です。試合中、シュウが一瞬気を放つと、ケンシロウはその気を感じ取り、そのまま9人目の相手を倒すと、シュウが立ち上がりました。
「最後の10人目はこのわたしだ かかってこい」
ケンシロウはシュウに勢いよく飛び掛かるも負けてしまいます。その様子を見届けたサウザー。「よし! とどめをさせ 他流の敗者がここから生きてでることはかなわぬ!!」サウザーに命じられた者たちがケンシロウに詰め寄りました。
その時ケンシロウがシュウに「あ……ありがとう 10人目の相手があなたでよかった」と言うと、シュウはケンシロウに襲い掛かろうとする者からケンシロウを庇いました。「この少年はころさせぬ!!」
「この少年はだれよりも強く激しく光る可能性を秘めている」
これに怒ったのはサウザー。「掟は掟だぞ!!」
シュウは「ただで命をくれとはいわぬ! かわりに…」
と言うと、両手で自身の額から頬にかけて傷を作り、両眼を潰しました。「おれの光をくれてやる! これで文句はなかろう」
目を潰したシュウを見てサウザーは、「それにしてもシュウのくすぶっていた仁星の宿命をめざめさせるとは」と言葉を残しています。
シュウは、掟としてケンシロウが殺されそうになった時に、ケンシロウを生かすかわりに自身の両目を傷つけ光を失ったんですね。
《結論》
シュウが盲目となった理由・・・それは
ケンシロウに、誰よりも強く激しく光る可能性を感じ、自身のくすぶっていた『仁星』の宿命が目覚めたから!!
また、時が経ってケンシロウと再会した時にも、「わたしはまちがっていなかった わたしがうしなった光よりも おまえは強く激しく光り始めた!!」と笑顔で話しています。
《感想》 実はケンシロウが幼い頃に二人は会っていて、しかも殺されそうになっていたケンシロウを自身の目と引き換えに救っていたんですね。『仁星』の宿命、思っている以上にハードだなと思いました。 そして優しさというか、温かさがひしひしと伝わってきましたね。私だけだと思いますが何となく、人格者的に北斗がトキならば、南斗はシュウというイメージが湧いてきませんか? (笑) 闘い(強さ)だけでなく、こういう人間味溢れているから『北斗の拳』はやめられません。(笑)
ピラミッドの頂上で何が!? シュウの最後はどうなった!?
ケンシロウと再会を果たしたシュウ。しかしシュウは、同じ南斗のサウザーの手によって最後を迎えました。それは一体どういうことなのでしょうか?
まず、シュウがなぜサウザーと対峙したのか、みていきたいと思います。
《サウザーとシュウの関係》
サウザーとシュウは南斗六聖拳です。
- サウザーは······ 『将星』の宿星
- シュウは········· 『人生』の宿星
聖帝と名乗り覇権掌握のための領地拡大を企むサウザー。権力の証として『聖帝十字陵』の建立を推し進めます。その時、反逆する大人ではなく従順な子供たちを使いました。
そんなサウザーに対して平和を望むシュウは、反帝部隊(レジスタンス)を組織して対抗します。
《シュウがサウザーの前に現れた理由》
ケンシロウがサウザーとの闘いに敗れ重傷を負いました。そんな中サウザーの軍、聖帝先遣隊がシュウたちの仲間の基地に潜入。サウザーは部下に「シュウの本隊を攻めおとす前に女子供を百人だけ人質にしろ!!」と命じます。
この時シュウも、聖帝の大部隊が自身のいる基地に攻めてきていることを知りました。寝ているケンシロウを起こそうとするリンでしたが、シュウはケンシロウに睡眠薬を飲ませていると言います。
そこでシュウは、リンとバットに頼みがあると言うと、寝ているケンシロウを一艘の船に乗せケンシロウたちを基地から逃がしました。シュウはケンシロウの代わりに闘いに行ったのです。
《シュウとサウザーの闘い》
シュウがサウザーの前に現れます。サウザーの近くには捕らえた100人の人質たち。シュウはサウザーの部下たちを蹴散らし、サウザーに攻撃を仕掛けました。が、サウザーの顔目掛けて攻撃した手はスッと避けられ、顔の横に刺さりました。
「おしいな…」とシュウの手を掴んだサウザーは、「さあ もう一度突いてみろ!!」と言いますが、付け加えて「きさまに百人の人質の命を見捨てることができるかな」と言うと、シュウはサウザーに向けていた手を仕方なく上へと向けます。
それを見たサウザーは、シュウの足の筋を切りました。これでシュウは白鷺拳を使うことが出来なくなってしまいます。
《聖帝十字陵を完成させるため・・・》
シュウはサウザーの部下によって痛めつけられました。そしてサウザーは「きさまの手で この聖帝十字陵を完成させるのだ!!」と言うと、頂に置く聖碑をシュウに運ばせます。落とせば子供たちは皆殺しだと言われ、シュウはボロボロの体で聖碑を持ち上げ歩き出しました。
“聖帝十字陵の最後の頂は南斗聖拳の伝承者のよって築かれねば点睛をかく!!”
と言うサウザー。また「このおれに最後まで逆らった きさまの手により十字陵は完成する」と言い放ちました。人質を取られているシュウは従うしかなく、頂を担ぎ歩きます。足の筋を切られているため、途中、血が噴き出しグラつき皆が心配するが、「この岩をおまえたちの命と思えば重たくない」と言い、頂上まで運びきりました。
《頂上で・・・》
頂上に着くと、シュウの魂の叫びによって引き寄せられたケンシロウが到着します。シュウを助けに駆け寄ろうとしたケンシロウでしたが、シュウに止められました。
「くるな!! くるではない わたしはこの聖碑を積まねばならぬ この石は百人の人質の命 そして南斗六聖拳の乱れを防ぐことのできなかった わたしの痛み!!」
言い終えたシュウの足を鎖で繋ぐサウザーの部下たち。そして、シュウに向け一斉に矢を放させます。そしてサウザーがトドメの槍をシュウに向けて投げました。ケンシロウが急いでシュウに駆け寄りますが、槍はケンシロウの横を猛スピードで横切り、シュウの胸に突き刺さります。
そこで奇跡が起きました。その衝撃で一瞬だけシュウの目が見えるようになったのです。最後にケンシロウの姿を見ることができたシュウでしたが、力尽き、持ち上げていた聖碑に押し潰されてしまいました。
《結論》
- サウザーに敗れ、足の筋を切られる
- 人質を取られていたシュウは、『聖帝十字陵』の頂に置く聖碑を運ばされる。
- 頂上に着いたら鎖で足を固定される
- 槍を投げられ、一瞬だけ目が見えるようになる
最後は力尽きて聖碑に潰されてしまう
《感想》 個人的な感想ですが、主要人物の中で、一番惨い最期だったように感じます。かなり壮絶な最期ですよね。誰よりも人のために生きた男が、皆のためにこんな死に方をするとは、凄く衝撃的でした。しかも、同じ南斗の男によって…です。涙なしでは見られない、そんなシーンだと思います。
でも本音を言うと、もうちょっと何とかならなかったのかという気持ちも。ケンシロウがサウザーをすぐにやっつけていたら・・・それでもシュウの体力は持たなかったかもしれないですね。やはりシュウはこうなる宿命だったのでしょうか…。
シュウの強さは? どんな技がある?
『南斗白鷺拳』伝承者のシュウ。彼にはどんな技があるのでしょうか。
南斗白鷺拳(なんとはくろけん)とは・・・変幻自在の足技を主体とする。手刀による斬撃や突きに特化したものが多い南斗聖拳の中では異色とも言える流派。
【南斗白鷺拳奥義 誘幻掌】(ゆうげんしょう) (漫画『北斗の拳』<究極版>7巻84話)
南斗白鷺拳の奥義。拳の動きで幻惑し、気配を断って攻撃する。盲目のシュウがゆえに会得できた奥義 (Wikipedia参考)
この技は、ケンシロウと初めて会った時に使用されました。(ケンシロウが大人になって)
シュウが南斗だということだけで、まだ何者かわからず、この技の構えを見たケンシロウは”気配がよめぬ!!”と、警戒します。複数の手を前に惑わされるが、突然飛び出してきたシュウの手を顔面ギリギリのところで何とかかわしました。
【白鷺拳の真髄 烈脚空舞】(れっきゃくくうぶ) (漫画『北斗の拳』<究極版>7巻84話)
後方回転(バク転)しながら蹴り上げた後、倒立して自在に脚の連打を見舞わす。シュウ曰く「白鷺拳の真髄」 (Wikipedia参考)
誘幻掌をかわしたケンシロウは、そのままシュウの顔面に裏拳。シュウはバク転をしてかわし、ケンシロウの胸を蹴り上げます。倒立しながらケンシロウに脚の連打を食らわせました。
【南斗烈脚斬陣】(なんとれっきゃくざんじん) (漫画『北斗の拳』<究極版>7巻90話)
脚を旋回することによって生じる衝撃波で、取り囲む敵をまとめて一挙に切り裂く (Wikipedia参考)
サウザーの前に立ったシュウ。サウザーの前に立ちはだかる手下たちを南斗烈脚斬陣で一掃しました。
【ざっくりまとめ&感想】
- シュウならではの脚技
- 敵の動きを見るのではなく、心で気配を見切る
(感想) シュウは流派の中でも珍しく、脚技を使うことがわかりました。また、盲目ゆえに、見たり聞いたりするのではなく、心で気配を見切るなど、独特な闘い方をしています。気配で見切るというのは、どこか北斗神拳と似ている感じがしますね。
強さで言うと、シュウも相当な実力の持ち主でしょう。ですが、シュウは南斗聖拳ではサウザーを倒すことは出来ないと言いました。サウザーの星が生まれついての帝王の星で、他の五星は将星の衛星にすぎないと言うのです。サウザーを倒せる唯一の男は、”北斗神拳の伝承者”だと…。
一度、南斗烈脚斬陣の流れから、サウザーに攻撃する機会がありました。しかし攻撃はサウザーの顔からズレてしまい、手は椅子に空しく刺さります。この時、サウザーはサッと顔を避けただけでした。目が見えないシュウだからこその結果でしょう。サウザーは予期していたかのように余裕そのものでした。
強さはサウザーに敵わずとも、他の南斗聖拳に引けを取らない強さだと思います。むしろ、脚技に長けていることと、目が見えなくて心が開いたことで、強さ+達観した人物のような気がします。
もしシュウの目が見えていたら、結果はまた違ったかもしれません。
技に磨きがかかり、敵を確実に捉えることができ、今よりも強くなっていたかもです。または、心で気配を読むことが出来ず、今ある技にたどり着くことができなくて、今より弱かったかも…?しれませんね。
シュウの名言
己を犠牲にして民衆を救うために闘ったシュウ。どんな名言があるのか、みていきましょう! たくさんある中からいくつか選んでみました。
今より輝こうとする 子供たちの光を奪い去ることは許さん!!
(漫画『北斗の拳』<究極版>7巻85話)
サウザーの部下たちが民を襲っていると聞き、シュウとケンシロウはすぐさま向かいます。ケンシロウが「なぜ聖帝は子供ばかりねらう」と聞くと、サウザーの部下は「子供の血と汗によってのみ聖帝十字陵は聖なる陵となるからよ」と答えました。その後この部下はシュウによって倒されます。その時にシュウが言ったセリフです。
このセリフから、シュウが仁星の星であることと、過去にケンシロウを救った時から何一つブレていないことがわかりますね。険しい顔でこのセリフを言い切ったシュウがカッコイイと思いました。
ただで命をくれとはいわぬ! かわりに おれの光をくれてやる!!
(漫画『北斗の拳』<究極版>7巻85話)
ケンシロウが北斗と南斗の他流試合で最後の十人目シュウに負け、サウザーが「他流の敗者がここから生きてでることはかなわぬ!!」と言った時に、シュウが止めに入り自身の目を潰し言ったセリフです。
簡単にできる行為ではありません。これぞ”シュウだから”できた行動でしょう。言い換えれば、それだけケンシロウにただならぬものを感じたんだとは思いますが・・・それにしても凄いです。
シュウは掟(敗者は生きて帰れない)も破ることはせず、ケンシロウを助けた、どちらにも重きを置いている姿がまたカッコいいなと思いました。
ちなみに目が見えている時のシュウもかなりのイケメンです。(笑)
光をうしなった役たたずのこの目でも 涙だけはかれぬ!!
(漫画『北斗の拳』<究極版>7巻86話)
聖帝の小隊を襲い食料を調達したシュウの仲間たち。子供が喜んで食べます。シュウも口に入れようとした時、毒が入っていることに気づきました。急いで止めるシュウでしたが、子供は食べた後…そのまま息を引き取ってしまいます。その時にシュウが言ったセリフです。
シュウの優しさがよく表れているセリフだと思いました。謙遜した言い方もシュウらしいですね。目が見えなくても強いシュウ、個人的には好きなキャラの一人です。
も…もはや悔いはない わたしの……仁星の血はまちがっていなかった!!
(漫画『北斗の拳』<究極版>7巻93話)
シュウは死ぬ間際、”ケンシロウの成長した姿を一目見たかった”と願います。サウザーの槍が突き刺された直後、奇跡的に視力が回復しました。助けに来たケンシロウの姿を目にし、願いが叶います。そこには息子シバの面影も見えました。その時に言ったセリフです。
シュウの素晴らしい人格が、神に届いたのかもしれませんね。思えば仁星の『仁』って他人を大切に思う星。シュウの人生そのものだったように思います。
【まとめ】
シュウがなぜ盲目になってしまったのか、理由がわかりました。また、シュウには息子シバがいて、親子でケンシロウを救っていたことも判明。
『仁星』という宿命のために、誰かを救って命を落とす…なんとも切ない宿命だと思います。また、誰かのために生きるというところに、懐が深く、大きな優しさを感じました。
そして、シュウが最後にケンシロウを一目見て絶命するシーンは、『北斗の拳』の中でも特に印象に残るシーンではないでしょうか。
民の命を救うため、石を担いだまま絶命・・・最後まで『仁星』のシュウでした。
シュウは漫画『北斗の拳』第83話~第93話に登場します!
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