『北斗の拳』の”ヒロイン”と言えば誰を思い浮かべますか?
- リン?
- マミヤ?
- アイリ?
- それともレイア?
物語には綺麗で、心が強い女性がたくさん登場しました。その中でも多くの男たちの心、人生そのものに大きな影響を与えた人物がいます。
その名は『ユリア』。
ユリアはケンシロウの婚約者として登場しました。しかし原作では出番が多い方ではありません。むしろ回想の中で登場したイメージが強い方も多いでしょう。
この記事では、そんなユリアを愛した男たちについてみていきたいと思います!!
また、『北斗の拳』では他にも愛無くして語れないカップルや恋があります。それらにも注目していきましょう!!
ユリアに心を奪われた男たち
最初にユリアの基本情報をみていきたいと思います。
名前 | ユリア |
身長 | 168cm |
体重 | 63kg |
B/W/H | 86/59/85 |
宿命 | 南斗正統血統『南斗最後の将』 |
宿星 | 慈母星 |
恋人 | ケンシロウ |
実はユリア、ただの美しい女性ではありません。『南斗正統血統』として”南斗の将”となるべき宿命を持ち生まれてきました。
作中でユリアが登場したのは、ラオウとケンシロウが最後の闘いを迎える前です。
それまでは、シンに連れ去られ自ら命を絶ったと思われていたユリア。しかし『南斗六聖拳最後の将』であるユリアを守る五車星によって生きていたのです。
ケンシロウとラオウが、ユリアが『南斗六聖拳 最後の将』だと知るまで、ユリアが生きていることは隠されたままでした。
そのせいか、ユリアは回想の中で登場していたイメージが強いような気がします。
【ユリアに魅かれた男たち】
『慈母星』を宿星に持ち、誰が見ても魅かれるほどに美しいその姿に、多くの男たちが魅了されユリアを愛しました。その男たちとは
- ケンシロウ
- ラオウ
- トキ
- シン
- ジュウザ
- フドウ(恋心ではない)
たちです。その愛し方は皆違い、総じて言えることは、どの恋も“切ない”ということ。
短い間ですが最後ユリアと一緒になれたケンシロウさえも、それまでは壮絶な思いを胸に生きてきました。
次の項目ではそんな男たちの心情に迫っていきたいと思います。
ケンシロウとユリアの歴史
ここではケンシロウとユリアの出会いからみていきたいと思います。
【初めての出会い】
ケンシロウがまだ幼く、拳法の修行はおろか道場へもはいることを許されていなかった頃、ラオウは禁を破りケンシロウに拳法を使います。
ボロボロになるまでやられたケンシロウ。そこへリュウケンと南斗の後継人が少女を連れ現れました。(アニメではリハクが連れてくる)
少女の名は『ユリア』。けれどユリアは言葉を話さず感情も表すことはありませんでした。
『北斗と南斗は表裏一体 陰と陽』の宿命を信じるならば…と、ここに来たら何かしらの変化があるだろうと連れて来られたのです。
ラオウがユリアの存在に気が付きました。ラオウがユリアをギロリと睨むとユリアは反応し、待っていた鞠を落としてしまいます。
その鞠を拾いユリアに渡すケンシロウ。すると鞠を受け取ったユリアの顔に表情が戻ったのです。
“ラオウが誘いケンシロウが心をあけ放った” ユリアに感情が戻った瞬間でした。
これがケンシロウとユリアの初めての出会いです。
(漫画『北斗の拳』<究極版>10巻133話)
【二人が旅立つ時に!?】
ケンシロウが北斗神拳伝承者になり、ユリアと二人で旅立とうとした時でした。
南斗六聖拳の一人シンが現れ、「オレは昔からユリアが好きだった」と、ユリアを奪います。
ケンシロウの胸にある傷も、この時シンに付けられたものでした。
ユリアを奪われ地獄の底に叩きつけられたケンシロウ。執念でシンを探し出し、再び対峙します。
シンの横にはユリアの姿が。ユリアが生きていたことに涙するケンシロウ。
以前とは違い、今度はケンシロウの圧勝でシンが敗れました。そしてユリアに近づくケンシロウでしたが…それはユリアではなく、ユリアの人形でした。
シンからは衝撃的な事実が告げられます。
「いない……ユリアはもういないんだ」
ユリアは飛び降りたのだと…。シンはユリアの為に暴虐の限りを尽くし、ユリアは自分が生きている限り続くことに絶望し、自ら命を絶ってしまったのです。
(漫画『北斗の拳』<究極版>1巻7話~10話)
実は、シンにユリアを奪うように唆した者がいました。それは・・・ジャギ!
ケンシロウが北斗神拳伝承者になり、納得いかないジャギはケンシロウに辞退を迫ります。卑怯な手ばかり使うジャギはケンシロウの怒りに触れ、顔が変形するほどの傷を負いました。
これらのことや、その上ユリアまで手に入れたケンシロウを恨んで、ユリアを諦めようとしていたシンに揺さぶりをかけたのです。
【ユリアが生きていた!!!】
シンにユリアは死んだと聞かされたケンシロウでしたが、ユリアは生きていたのです。
ケンシロウはユリアを守る五車星の一人、”フドウ”から聞かされました。
平和のために世に現れた『南斗六聖拳 最後の将』。その正体がユリアだったのです。
ユリアが持つ宿星『慈母星』は強く温かい光を持ち人々に降りそそがれ、ユリアがいるエリアにはたくさんの人々が集まりました。
ケンシロウはユリアの元に着きましたが、そこにはラオウの姿も。
そしてリハクの作戦通りにはいかず、ラオウがユリアを連れ去ってしまいます。
そして迎えたラオウとケンシロウの対決。横たわるユリアもいました。
激しい戦いの末、ケンシロウが勝利した時でした。ユリアが目を覚ましたのです。
ケンシロウとユリアはバットとリンが見守る中、黒王号と共に旅立っていきました。
(漫画『北斗の拳』<究極版>9巻115話~10巻136話)
漫画『北斗の拳』<究極版>11巻Special Episodeでは、ユリアとケンシロウが旅立ったその後が描かれているんですよ。
病でユリアを亡くし、抜け殻のようになってしまったケンシロウ。そこには今までに見たことがないケンシロウの姿が描かれています。
また黒王号の行動、意外な人物の登場に涙涙と、感動を誘うことでしょう!!
(感想) 一緒になってこれから二人で旅立とうという、幸せ絶頂の時に離れてしまった二人。ケンシロウもユリアも自らの宿命に従い進んだ道は、幸せとは程遠い壮絶な道でした。
そして再び一緒になれたけど時は短く、ひっそりとして質素な生活。実に極端な人生だなと思いました。個人的に思ったことですが、言葉で愛を育んでいる様子はあまり描かれていないケンシロウとユリア。
しかし読んでいると、揺るぎない愛情を強く感じることが出来る不思議な二人だなと思わされました。これも『北斗と南斗』の宿星がもたらすものなのでしょうか。
ラオウは自分がユリアを愛していると気が付かなかった!?
そしてラオウもユリアに魅せられた一人。ラオウの恋愛事情についてみていきたいと思います。
【ラオウとユリアの出会い】
ラオウが初めてユリアと会ったのは、上記でも述べたケンシロウといた時でした。
この時にラオウがユリアに恋心を抱いたのかはわかりません。しかし、少年から青年になるであろう年頃に、ユリアに対して特別な感情が湧いたと思われるシーンがありました。
それは師であるリュウケンの厳しい修行でラオウが倒れていた時です。目を開けることも、体を動かすことも出来なかったラオウの背中や顔にスッと傷を拭う者が現れます。
『傷から痛みが…か…神の手か……』とラオウがボーッと見つめると、そこには微笑むユリアの姿がありました。
この時にユリアに対して特別な感情を持ったように思います。
(漫画『北斗の拳』<究極版>9巻122話)
(漫画『北斗の拳』<究極版>10巻133話)
【ラオウが告白!?】
実はラオウ、自身がユリアに執着する気持ちが『愛』だとは気づかなかったんです。(笑)
ラオウが自身の心に気付くのは最後の最後なのですが、その前にけっこう強引にユリアに迫ったシーンがありました。
まだケンシロウとユリアが離ればなれになる前だと思われます。
~トキの回想シーン~
ユリアが子供たちに折り紙を披露しているとそこにラオウが現れました。
『惜しい…ケンシロウにくれてやるには あまりにも惜しい!!』
と、ユリアを自身の片腕の中に収め、
『ケンシロウを捨てろ!! そして今日からこのおれを愛するのだ!!』と迫ります。
結局トキに止められその場は収まりましたが、これって考えようによっては“かなり熱い告白”だと思うんですね。(笑)
ただラオウは『愛』云々というより、全てを手に入れる(ユリアも)という感じで当時は思っていたようでした。
周りもラオウに向かって「それは『愛』ですよ、」なんて口が裂けても言えないですよね。(笑)
(漫画『北斗の拳』<究極版>5巻62話)
【ついにユリアを手に入れた!?】
『南斗六聖拳 最後の将』の正体がユリアだと分かり、ラオウはユリアの元へと向かいました。そこにはケンシロウの姿も。
二人は再び闘うことに。(1度目は67話~72話)
互角の闘いをしながらも、ケンシロウの強さに震えが出てくるラオウ。ラオウも命を懸け闘いに挑もうとした時、リハクの仕掛けが作動し二人の闘いは決着がつきませんでした。
仕掛けによりラオウは下へと落下します。すると、目の前にはユリアの姿が!
ラオウはそのままユリアを連れ去りました。そしてケンシロウの恐怖でうなされて目が覚めたラオウ。身体にはユリアにより丁寧に包帯が巻かれていました。
『もう勝負はついたはず』と言うユリアにラオウは
『心魅かれた女の情けは男にとって最大の屈辱!!』と部下を殴り殺してしまいました。
この時点で“心魅かれた女”と言っているので、ラオウもユリアの事を特別な女性だということは自覚しているようです。
(漫画『北斗の拳』<究極版>10巻126話)
【ラオウ、ユリアへの気持ちが『愛』だと気付き涙!?そして殺す!?】
ケンシロウに怯え、ユリアに情けをかけられたラオウは、「このラオウもはや拳王の名はいらぬ!!」と、ケンシロウを倒すことが最大の目的になります。
ラオウは、ケンシロウとの闘いで感じた恐怖を拭い去るために、かつて『鬼神』と呼ばれたフドウの元へと訪れました。
若かりし頃のラオウが恐怖を感じ動けなかった相手で、フドウを倒すことで恐怖を拭い去ろうとしたのです。
二人の勝負はラオウが優勢でした。しかしフドウは何度倒してもラオウの前に立ち続けます。その時ラオウはフドウの目の奥にケンシロウと似た『哀しみ』を見ました。
『哀しみ』を知らぬラオウ。そしてラオウが恐怖していたもの…それは『愛』だったのです。
『愛』を知らないラオウはケンシロウに勝つためにユリアを殺し、失うことで『愛』を知り、哀しみを知ろうとします。
”わたしにみつめられていては突きにくいでしょう”と後ろを向くユリア。その姿を見た時、ラオウの目から涙が流れました。
ラオウは過去、トキに言われたことを思い出します。”ユリアもまたおれの野望のひとつ”と言った際トキに
「それは野望ではない 愛だ!ラオウ」”今はわかるまい だがいずれ それは涙となってその心を突き動かすであろう”
と言われたことを…。ラオウは気付きました。愛ゆえにユリアを追い続けていたのです。
しかし今、ケンシロウを倒すこととユリアのふたつ望むことが出来ないラオウは、ユリアを手にかけてしまいます。
(漫画『北斗の拳』<究極版>10巻132話)
【殺していなかった!? ラオウの究極の愛】
ユリアを殺し『愛』と『哀しみ』を知ったラオウ。ケンシロウとの闘いではラオウも無想転生を使用。
しかしラオウはケンシロウに勝つことは出来ませんでした。その時、リンがユリアに息があることに気が付きます。ユリアは仮死状態になっていて生きていました。
実はラオウ、ユリアを殺していなかったのです。
ラオウがユリアに手をかけようとした時、ユリアが血を吐きました。そう、ユリアはトキと同じく”死の病”にかかっていたのです。
その姿を見たラオウは再び涙を流しました。
「こ…殺せぬ このラオウにこの女は 捨てることはできぬ!!」
「うぬへの愛を一生背おっていってやるわ!!」
そして秘孔を突くも、それは仮死状態にし、病状を停止させただけだったのです。そして最後は、
「おまえの命はあと数年はもとう!! 残る余生ケンシロウとふたり静かに幸せに暮らせい」
と言い自ら天に帰りました。
(漫画『北斗の拳』<究極版>10巻136話)
(感想) 個人的にラオウの愛は『北斗の拳』の中で、一番純粋で深い愛のような気がしました。世が世でなければ、ラオウって寡黙で真面目一筋の人間だったのではないか?とさえ思うのです。
ラオウは強く恐ろしいようにも感じますが実のところ、ラオウが直に率いる『拳王軍』は意外にも規律性があったり、ユリアに手をかけた時も「生まれて初めて女を手にかけたわ…」と、普段女性には手を出していないことも窺えます。
そして何より、ずっとユリアを追っているのにそれが『愛』だと気付かない。(苦笑)
トキがラオウに「それは野望ではない 愛だ」と言った時、ラオウは「なにィ!!」言い返していましたが、トキはこの時何を思ったのでしょう。(笑)
ひょっとしたら、”気付いてない!? ウソだろ…”と思ったかもしれませんね。(笑)
トキは見守る愛を選んだ!?
そして、ケンシロウともラオウとも違う『愛』を選んだ男、トキ。どんな思いだったのでしょうか。
【トキの思い】
ケンシロウとレイが足となる車や食料を探しに行き、トキとマミヤが待っている時でした。
「それにしてもあなたはユリアによく似ている」
そうトキが言うと、マミヤはユリアについて尋ねます。トキは
「おれがこの世でただひとり愛した女性だ」と言い、過去の話を始めました。
ラオウがユリアを見て『惜しい…ケンシロウにくれてやるには あまりにも惜しい!!』とユリアを自身の片腕に収めます。しかしトキが阻止しユリアは解放されました。
そして今思い返しながら「フフ…愛するがゆえに 見守る愛もある…」と言うトキ。
ケンシロウとユリアが愛し合っていることを知っているトキは、最初からユリアに思いを告げることはしなかったようですね。
(漫画『北斗の拳』<究極版>5巻61話62話)
(感想) トキらしいというか何というか・・・(苦笑)
繊細で強い『愛』を感じました。自分の気持ちを抑えて『見守る』ことはそう簡単に出来ることではありません。
優しく、強い意志を持っていないと、自分の気持ちを抑えることは難しいと思います。それをやってのけたトキ、やはり素晴らしい人格者なのだと思いました。
【見守る愛と言えばもう一人!!】
トキの他に、ユリアから『身を引いた者』が…。その名は『ジュウザ』。
ジュウザは幼い頃からユリアを妹のように可愛がってきました。共に成長し、ユリアに恋心を持つジュウザに衝撃的な事実が告げられます。
「いかにおまえが愛そうと結ばれぬわけがある!! よいかジュウザ………」
「あの女(ユリア)はおまえの腹違いの妹!!」だと…。
(漫画『北斗の拳』<究極版>9巻115話)
そしてユリアはケンシロウの元へと行き、二人が手を繋ぎ去っていく場面では、隠れながら声を押し殺し涙しました。
(漫画『北斗の拳』<究極版>9巻120話)
ユリアとの恋は実らないと知った日から心を捨て去ったジュウザ。ラオウの進行を足止めするように言われるも、全く動きません。
しかし南斗六聖拳最後の将の正体がユリアだとわかると、「よかろう! この雲のジュウザの命 あんたにくれてやる!!」 と、ラオウと闘い命を落としました。
(漫画『北斗の拳』<究極版>9巻114話)
(感想) ジュウザの場合、とても切ないですね。幼い頃から側にいてずっと横でユリアのことを見てきたのですから…。
事実を聞かされた時は相当なショックだったと思います。
もともと雲のように自由に生きるジュウザでしたが、心が自暴自棄のようになるのも無理はありません。
そして最後はユリアのために…と命を落とします。ジュウザの愛はとても尊く感じました。
【愛のための罪を被る男!?】
そしてもう一人。ユリアを心から愛していたけど、一緒になれなかった人物が…!
シンです。彼はジャキに唆され、ケンシロウと旅立とうとしていたユリアを奪ってしまいます。
ユリアの愛を自分に向かせたいシンは、略奪と殺戮を繰り返しドレスや宝石などを与え続けました。
けれどユリアは”気持ちは変わらない、軽蔑する”と言います。その後も続くシンの暴挙。ユリアは”自分がいるから…罪もない人が…”と身を投げてしまいました。
そしてユリアが死んだ…とケンシロウに告げます。
(漫画『北斗の拳』<究極版>1巻10話)
しかし! この後には続きがありました。シンが急いでユリアの元に駆け寄ると、そこには無傷で横たわるユリアの姿が!
ユリアに仕える五車星たちにより助けられていたのです。ラオウがユリアを求め、シンの元へと迫っていた動きを知り五車星は動いていました。
そこでシンは「ユリアが死んだとなればラオウも追うまい!!」
と、ユリアを五車星に渡します。シンはあえて”ユリア殺しの悪名”を被ったのです。そして、ケンシロウと決着をつける時までユリアを死なすなと言葉を残しました。
(漫画『北斗の拳』<究極版>9巻121話)
(感想) ユリアが身を投げてシンが駆け寄っていく場面はとても心に残りました。シンは涙を流しながらユリアの元へと急ぎます。駆け付けながら、
「そ…それほどに………このおれを……ユリア死ぬな!!」
(生きて…ただ生きてさえいてくれれば もう…)
このセリフが胸にドキっと刺さりました。 これが紛れもなくシンの本心だと思います。プライドが高く強引なシンですが、ただただユリアを心から愛しているんですね。
シンはジャキに唆され、ケンシロウとユリアの間を裂きました。もしジャキが何もしなかったらシンもユリアに対して、”見守る愛”側だったのではないかな、と思えてなりません。
ユリア関連以外の恋愛事情!
上記ではユリアに恋する者たちに触れてみました。ここでは『北斗の拳』に登場する他のキャラの恋愛事情についてみていきたいと思います!
マミヤ → ケンシロウ
・マミヤはケンシロウに思いを寄せていました。トキとの会話でもユリアと比べ「フ…わたしじゃとうていかなわないな」と言葉を残しています。
(漫画『北斗の拳』<究極版>5巻62話)
・他にも、レイに”やつの心の中にユリアがいるかぎり心を開くことは出来ない”と言われてもマミヤは、「ただ少しでもケンの宿命を…あの人の苦しみをすくいとってあげたい」と死ぬことも辞さない覚悟でした。
(漫画『北斗の拳』<究極版>4巻52話)
レイ → マミヤ
・トキとラオウが闘っている時、マミヤはラオウに向けてボウガンを撃とうとします。しかし撃てばラオウに跳ね返され殺されるだけ。
レイはラオウに”その女だけは殺さないでくれ!”と悲願します。ラオウが「ほう…おまえ…この女を…」と言うと、
「その女マミヤはおれに愛というものを教えてくれた!! たったひとりの女だ!!」と叫びました。
(漫画『北斗の拳』<究極版>6巻71話)
・レイはラオウに秘孔を突かれ、寿命が僅かになってしまいます。残された命をかけマミヤのためにユダと闘いました。
(漫画『北斗の拳』<究極版>6巻79話)
リン → ケンシロウ
バットと共にケンシロウを慕い、一緒に旅をしてきたリン。
リンの思いはカイオウに見抜かれました。「オレは知っている! この女が最も愛する者! それはきさま(ケンシロウ)だ」
そしてリンはカイオウに今までの記憶や一切の情愛を失うという『北斗琉拳死環白』を突かれてしまいます。
目覚めて最初に見た人を愛するという『北斗琉拳死環白』。バットはリンの幸せを願いケンシロウに見せようとしますが、ケンシロウは「リンの愛に応えられるのはおまえしかいない!!」と言い去っていきました。
リンは目覚めバットを見てバットを愛するようになります。
(漫画『北斗の拳』<究極版>15巻200話~)
バット →(⇔) リン
・『北斗琉拳死環白』を突かれたリンが目覚めて最初に見たのはバットでした。そして二人は修羅の国から自分たちの国へと帰っていきます。
(漫画『北斗の拳』<究極版>16巻211話)
・この後、リンとバットの結婚式で事態は一変しました。バットが「真に愛すべきはケンシロウなのだーっ!!」とリンの記憶をすべて空白に戻してしまいます。
(漫画『北斗の拳』<究極版>18巻237話)
・その後、ケンシロウとリンのため命を懸けたバット。二人が一緒になって幸せになることを望みながら絶命してしまいます。
しかしリンは、いつも自分を思い守ってくれたバットを思い出し、”誰を愛すべきか分かった”と横たわるバットの側へと駆け寄りました。
すると、死んだと思われていたバットが息を吹き返したのです。ケンシロウが秘孔を突いたのでした。
ファルコ ⇔ ミュウ
恋人同士。ファルコのために身を差し出してスパイ行動をするミュウから二人の強い愛情と信頼関係がわかります。
リンがジャスクに攫われ、ファルコは二人を追い『修羅の国』へ。ケンシロウとの闘いの傷が癒えていないファルコは名もない修羅に敗北してしまいます。
これで元斗皇拳が滅んでしまうと無念に思っているところに、伝書鳩がミュウの妊娠の知らせを運んできました。
その後ファルコは死亡。
(漫画『北斗の拳』<究極版>12巻153話~165話)
トウ → ラオウ
リハクの娘。ユリアの身代わりとしてラオウの前に立ったトウ。ラオウに正体がバレた時に幼い頃からずっと好きだったことを告げました。
しかし、どんなことがあっても心の中にはユリアしかいないと言うラオウ。トウは自害してラオウの心の中に残ろうとしました。
シャチ ⇔ レイア
『修羅の国』でレイアたちに助けられたシャチ。シャチが国へと戻れるように船を作ってくれました。その船を作ったのがレイアだと知ったシャチは修羅の国へ残る道を選びます。
(漫画『北斗の拳』<究極版>13巻173話)
ある日レイアが修羅に殺されそうになり助けに入ったシャチでしたが、力のないシャチは相手を倒すことが出来ません。そこにジュウケイが現れ修羅を倒しました。
国の有様や、自分の無力さから『北斗琉拳』を極めたいと願うシャチ。闘うことを止めるレイア。気絶したシャチはジュウケイに担がれ去って行きました。”愛の為に愛を捨てた”のです。
(漫画『北斗の拳』<究極版>13巻174話)
カイオウと闘い、最後はレイアの膝の上で息を引き取りました。
(漫画『北斗の拳』<究極版>15巻199話)
ユリアに影響を受けた者【フドウ】
悪魔、鬼と言われたフドウ。命を何とも思わなく、暴虐の限りを尽くしていました。しかし、まだ幼かったユリアに命の大切さ、温かさを教えられて心を入れ替え、心優しい人物になります。
【まとめ】
『北斗の拳』では『強さ』だけでなく『愛』も欠かせないことがわかりました。
それら全ての愛が形になった訳ではありません。ほとんどの愛が一方的で切ないものでした。
それ故に、相手を思う強い気持ちが登場人物たちの心を支え、強くしていったのだろうと思います。
愛し方は皆それぞれ違いましたが、それはどのキャラからも感じました。
『愛なしでは語れない北斗の拳』。
たまには恋愛目線で読んでみても楽しいかもしれません!!
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