北斗の拳では絶対に欠かすことが出来ない『拳法』。拳がなければ、生きていくことが出来ない世界です。
そんな中で複雑に絡み合うのが『流派』。
この『流派』について調査していきたいと思います!!
実は登場人物たちは、ただただ修行をして『拳法』を究めたわけではありません。
この『拳法』の裏には歴史は長く、壮大な物語があって続いてきたのです。そんな深い歴史を背負い生きる男たち。
翻弄されながらも宿命を真っ当する姿は、人々の涙を誘うことでしょう。
登場人物の相関図を見ながら、彼らの宿命にも触れていきます。
北斗の拳相関図!!これを見ればわかる北斗と南斗!
最初に『北斗神拳』と『北斗琉拳』の相関図をみていきたいと思います。
《北斗神拳》
《北斗琉拳》
北斗神拳、北斗琉拳とは?
・『北斗神拳』は2000年続く、一子相伝の暗殺拳。伝承者だけが次代に北斗神拳を伝授できます。伝承者以外は、拳を封じられるかもしくは自ら拳を封じる、または記憶を奪われて拳を封じられるなどの掟があります。ケンシロウが『北斗神拳伝承者』となりました。
北斗神拳は一戦した敵の実態はすべて体得してしまう拳法。呼吸法により潜在能力を100%引き出し、全エネルギーで相手の経絡秘孔を突きます。
リュウケンはラオウ、トキ、ジャギ、ケンシロウを養子にして北斗神拳を教え、ケンシロウを伝承者にしました。
・『北斗琉拳』は『北斗神拳』と同じく北斗宗家の血を引く者が1800年前に創始した拳法。
ジュウケイは北斗琉拳の伝承者となったが、魔道に堕ち妻子を殺害して後、道場を襲撃し門人を殺害。若き日のリュウケンと対戦し、正気を取り戻して北斗琉拳を断つことを決意します。
北斗琉拳は伝えてはならない拳。しかし、荒廃する世の中を見てその禁を破り、ジュウケイはカイオウ、ヒョウ、ハン、そしてシャチに教えました。
北斗琉拳は、魔闘気で空間を歪めて相手に自分の位置を見失わせます。全部で1109あるという経絡破孔を突き、肉体を破壊。(北斗神拳=経絡秘孔、北斗琉拳=経絡破孔)
兄弟なのに流派が分かれたわけ
カイオウ、ラオウ、トキは兄弟でサヤカという妹がいます。ケンシロウとヒョウが兄弟。(カイオウの妹ですが、ラオウ、トキにとって妹か姉かは不明)
ヒョウはカイオウたちの妹サヤカと恋人関係です。
元々、ラオウ、トキ、ケンシロウは今でいう『修羅の国』で生まれます。しかしこの国は軍事国家に侵略され滅亡寸前だったため、ジュウケイはラオウら三人を北斗神拳伝承者リュウケンの元へと送りました。
そしてジュウケイは暴力で荒れる時代を思うあまり、禁止されている拳をカイオウ、ハン、ヒョウに教えます。しかし、北斗琉拳の凄まじさは三人の魂を狂わせました。
北斗琉拳の存在
北斗神拳と北斗琉拳は同等の力を持ちながら、北斗琉拳は歴史から抹殺されてきました。
魔闘気魔道とも虐げられ…
それは北斗琉拳は”業深き拳”で、存在してはならぬ拳だからです。
かつてはジュウケイも北斗神拳を恨んでいました。彼もまた北斗琉拳の魔界にいて愛する家族を手にかけています。
闘気を操るにおいて、北斗神拳は北斗琉拳の足元にも及ばないほどでした。
北斗宗家とは
北斗宗家の血を引いているのは、ケンシロウとヒョウ。そして北斗宗家の拳こそ”神拳”と”琉拳”の源流の拳なのです。
1800年前、荒れる戦国の世に北斗宗家を守護する高僧たちは困惑し、”覇者が多ければ世は乱れる”と、『覇者は一人に』と考えました。
覇者とは、北斗宗家の血を引きかつ新しき無敵の暗殺拳を創始できる男のこと。
しかし、男子に恵まれず北斗宗家の血を継ぐのは、オウカとシュメという美しい姉妹でした。
二人は同じ日に男児を産みます。
覇者は一人。伝承者選びに苦慮した高僧たちは降天台に乳児を置き、飢えた狼たちに乳児をさらすことで天の声を聞こうとしました。
生き残った方が始祖の意を受けた北斗宗家伝承者ということです。
病に侵されていたシュメは我が子を助けに行きます。自分が死んでしまうので息子には生きていてほしいという思いからでした。
そのことを知ったオウカは、妹の子シュケンを伝承者にと言います。そして命をかけての願いだと言うことを伝え、崖の上から飛び降りてしまいました。
そしてシュケンが北斗神拳創始者となります。
これらから伝承者選びの悲話ゆえに一子相伝とされました。
それぞれの地
・北斗宗家の地、泰聖殿
ここはヒョウとケンシロウが生まれ育った地です。中には女人像あり、ケンシロウに伝えられるべき秘拳がありました。
カイオウを倒すにはその秘拳が必須。しかし、その秘拳を呼び覚ますモノの在処はヒョウのみが伝承されていました。
シャチがこの地でカイオウと闘います。シャチがカイオウにトドメを刺されそうになった時、リンがカイオウの腕を掴みました。カイオウの拳はシャチからズレて地面へと突きつけます。
すると、地面が崩落し地下へと落ちると、そこには女人像の姿がありました。
シャチはレイアを逃がすために、再びラオウと闘います。しかし片手片足を失ったシャチはもう動くことが出来ませんでした。
すると、女人像から涙が流し微笑むと、息絶えたはずのシャチが起き上がり、カイオウへと挑んでいきます。
それはシャチの力ではなく、女人像がシャチを動かしている、北斗宗家の力でした。
カイオウがリンを連れ去り、駆け付けたケンシロウが見た物は、女人像が崩れ現れた石柱。
聖塔に記されている文字を解読する力はケンシロウだけに隠されていて、秘孔詞宝林を突くことでその時の力は意識の底より湧き出るとのことでした。
石柱を感じながらケンシロウは涙します。そこには北斗神拳創始者の凄絶なる生涯、大いなる遺言が刻まれていました。
・北斗琉拳発祥の聖地、羅聖殿
カイオウは北斗宗家のケンシロウとヒョウを闘わせ、共につぶし合い消滅させようとします。
そのために、実の妹でヒョウの恋人のサヤカを殺し、ケンシロウのせいにしてヒョウを魔界に引き込みました。そのためにケンシロウとヒョウは羅聖殿で闘うことになります。
・カイオウの悪の聖標
溶岩が煮えたぎる場所でカイオウの母が眠る地。カイオウの母は、火事で取り残されているヒョウとケンシロウを助けに行って死んでしまいます。
カイオウたちに身をもって北斗琉拳の宿命を教えたかったのだろうが、母の死がカイオウを悪へと変えてしまいました。
カイオウは、”冷たいところで眠ることはない”と、この暖かい地に母を眠らせたのです。
カイオウとラオウは、北斗七星の惑星、北斗七星に仕え北斗七星のために死す惑星、北斗の星屑だと言われ、カイオウは北斗宗家であるヒョウを立てるように言われ続け屈辱を受けていました。
実力やカリスマ性があるカイオウには耐えがたい状況だったのでしょう。
この地は最後ケンシロウと闘ってカイオウが死にゆく場所でもあります。大事な人が眠り、悪に身を染め、最後は死に場所に選んだこの地は、カイオウにとって一番大切な場所なのではないでしょうか。
実はカイオウにも宗家の血が?
それはケンシロウとの闘いの中でした。カイオウの額に北斗七星の痣が! 昔、オウカの子リュウオウにも額に北斗七星の痣がありました。
そう、カイオウにも北斗宗家の血が流れていたのです。オウカの血脈の証。カイオウは伝承者となれる血を持ちながら、はじかれた人生を歩んできたのです。
カイオウに刻まれた傷は一つ一つ心を消してきた傷、ケンシロウの傷は傷を追うごとに心を貰ってきた傷。
心を捨てた男と心に刻んだ男の闘いは、心に友を刻んできたケンシロウに軍配が上がりました。
カイオウの技がケンシロウに効かなくなります。それは、北斗宗家の拳の限界だったからです。カイオウの拳こそが宗家の拳で、極められた拳ゆえに受け身の技も極められ、実戦での戦闘力をなくしていたからでした。
そして女人像の秘密こそが、その受け身の技の伝授だったのです。
北斗神拳は戦場の拳 千変万化する闘いの中にこそ奥義を見出す
北斗琉拳は魔闘気により敵を幻惑し敵の受け技を流す
ざっくり結論&感想
- 北斗神拳の究極奥義は愛!! 北斗琉拳の奥義は悪!!
《感想》
北斗神拳は知れば知るほど、悲しく切ない歴史があることがわかりました。
北斗神拳と北斗琉拳ははっきりと『愛』と『悪』に分かれていますが、北斗神拳を伝承できなかったラオウやジャギもどちらかと言えば『悪』敵存在になります。
ラオウは覇者という道を歩んだのですが、一子相伝のため伝承者以外は南斗に比べて不幸になっているような気がしました。
しかし、それを含めて北斗神拳なんですよね。『北斗神拳』重みが違い過ぎます!!
南斗六聖拳と南斗五車星の相関図! 意外な人物が最後の将だった!?
《南斗六聖拳》
《南斗五車星》南斗正統血統のユリアを守る5人の戦士
ユリアには兄がいます。兄の名はリュウガ。『泰山天狼拳』を駆使する戦士で、宿星は『天狼星』です。
またユリアを守る五車星のジュウザは、ユリアの異母兄で、リュウガの異母弟になります。
そして五車星の一人、リハクにはトウという娘がいます。
南斗六聖拳、南斗五車星とは?
《南斗六聖拳》
南斗聖拳には数多くの分派が存在。その数は108派と称され、その中でも頂点に位置する六つの流派、その継承者を『南斗六聖拳』といいます。
伝承者がそれぞれにある『宿星』と『流派』
【名前】 | 【宿星】 | 【流派】 |
シン | 『殉星』 | 南斗弧鷲拳 |
レイ | 『義星』 | 南斗水鳥拳 |
ユダ | 『妖星』 | 南斗紅鶴拳 |
シュウ | 『仁星』 | 南斗白狼拳 |
サウザー | 『将星』 | 南斗鳳凰拳 |
ユリア | 『慈母星』 | 『南斗正統血統者』 |
皆がそれぞれの流派があるのに対してユリアは『南斗最後の将』。拳法ではなく『運命的な役割、癒しの力』を与えられる存在です。また『南斗』と『北斗』を一体化する力を宿した者が継承できる星とされています。
《南斗五車星》
南斗正統血統で『慈母愛』のユリアを守護する存在の五車の戦士たち。彼らは風・炎・山・雲・海で構成されています。
【名前】 | 【拳】 |
ヒューイ | 風 |
シュレン | 炎 |
フドウ | 山 |
ジュウザ | 雲 |
リハク | 海 |
南斗聖拳は手刀などで相手を切り裂いたり、突き刺して貫く技が特徴です。その切り口はまるで鋭利な刃物を用いたかのよう。流派によっては武器の使用もあります。
南斗聖拳は、『外部から突き入れ、全てを破壊する』ことを真髄としていて、北斗神拳は相手を内部から崩壊させることを真髄としています。北斗神拳とは対極。
また、南斗聖拳と北斗神拳は表裏一体。
陰陽で言うならば、『陽』の南斗聖拳に対して、北斗神拳は『陰』の拳法にあたります。
この図は南斗の頂点いる流派。南斗聖拳には他にも流派があり、作品にも登場しました。
【名前】 | 【流派】 | 【備考】 |
オウガイ | 南斗鳳凰拳 | サウザーの師匠、一子相伝 |
ハーン兄弟 | 南斗双鷹拳 | ケンシロウと共にファルコに立ち向かう |
カーネル | 南斗無音拳 | GODLANDを設立しようとした大佐 |
ベジ ギシ | 南斗双斬拳 | サウザーの命令でケンシロウと対戦 |
ダガール | 南斗比翼拳 | ユダ率いる『U・D』の幹部、副官 |
上記は原作に登場、他に別の書籍やゲームにも南斗聖拳の使い手が登場します。
【南斗にも一子相伝が!!】
北斗は一子相伝ですが、『陽』の拳、南斗聖拳は一子相伝ではありません。しかし、サウザーが伝承した『南斗鳳凰拳』は一子相伝。
伝承者は新しい伝承者に倒されなければいけなく、サウザーは相手が師オウガイだとは知らずに目隠しで闘わされ、師を倒し伝承者となりました。
愛する師をこんな形で失ったサウザーは、それにより心が歪んでしまいます。
【ざっくり結論&感想】
- 南斗には108派の流派があり、その頂点に南斗六聖拳!!
- そしてその中の一人、ユリアは『南斗聖拳最後の将』であり、ユリアを守る五車星がいる
《感想》
何となくですが南斗聖拳は『陽』のせいか、北斗神拳より明るい印象を受けました。(笑)
また流派が多い分、いろんな人物がいて明るく見えるのかもしれません。
そして総じて思うのは『拳が綺麗』ということです。字からもわかるように、鳥類に関する名前がついていることが多いですよね。
鳥のように美しい動きが特徴のようです。
個人的に『北斗の拳』はどの人物を見てもカッコいいと思うのですが、心なしか南斗聖拳の男たちは顔も綺麗系!?と思いました。(笑)
また『宿星』のせいなのか、本人が一番に輝く人生ではないところにも、南斗の切なさと凄まじさを見た気がします。
まとめ
この記事では、主要人物の相関図をみてきました。
簡単な図ではありましたが、登場人物の関係性が何となく見られたのでは、と思います。
実はまだまだこのキャラクターに関係する人物は登場するんですよ。ラオウやシュウの息子、『天帝』など繋がりはまだまだあるのです。
またそれらにも触れていけたらなと思います。
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